この記事では、夜勤が私たちの身体に及ぼす影響、そしてその負担を少しでも軽減し、健康的なライフバランスを保つための工夫や夜勤頻度を減らす方法を解説しています。
検査技師の夜勤が必要な理由
夜間の検査が救命につながる
結論から申すと、臨床検査技師の夜勤業務は患者さんの命を守るために発生しています。
というのも、急患が来た際にすぐに検査ができる体制がないと、患者さんが亡くなってしまう可能性があるためです。
多くので夜勤が存在する
命に関わる仕事なので、夜勤はどうしても多くの職場で必要になります。特に急患を受け入れている病院の場合、毎日夜勤業務が発生し、数名の検査技師が仕事のために病院に寝泊まりしています。
夜勤が体に及ぼす影響
身体と精神への負担
本来、夜は体を休め、心を落ち着かせる大切な時間。しかし夜勤がこれを妨げ、睡眠不足や疲れを感じやすくなります。夜通し働くことで、日中の活動パターンと逆転してしまい、質の良い睡眠を取ることも難しくなります。
さらに、不規則なスケジュールは、大切な人との時間や自分の時間を制限し、孤独感やプレッシャーを感じさせることも。このような心の負担は、やる気の低下や職場でのコミュニケーションの難しさにつながりかねません。
ライフバランスへの影響
日中の充実した時間が減少し、家族や友人と過ごす貴重な瞬間を逃すことにも。夜勤による疲れは、趣味やリラックスタイムにも影響し、心身のバランスを崩す原因になります。
このように夜勤は、健康だけでなく、仕事とプライベートの調和にも大きな影響を与えます。仕事と自分の時間を大切にするためにも、夜勤のバランスを見直すことが、長く健康的に働き続ける鍵となります。
夜勤の頻度
あくまで私の周りの範囲になってしまいますが、検査技師の月ごとの夜勤の頻度は以下のイメージです。
役職や職場によってもちろん変わってきますが、基本的にこのあたりの回数で夜勤が発生しています。
回数が少ない | 1回/月 |
普通 | 2〜4回/月 |
多い | 5〜8回/月 |
夜勤回数を減らす方法
夜勤をすれば正直お金は増えます。ただし肉体的な負担が大きいので「夜勤はしんどい」と思っている検査技師さんが多いのではないでしょうか。そこで夜勤回数を減らす回数を私なりに解説します。
1.役職者になる
技師長など、一定以上の役職は基本的に夜勤はありません。役職者になれば夜勤を避けることができます。
ただし、この方法は時間がかかる上に年功序列などを考えると、現実的では無い方法です。
2.妊娠する
実は労働基準法に基づいて、妊娠をした場合には夜勤を免除してもらう権利が与えられています。職場によっては会社規定に含めている場所もあるでしょう。
労働基準法における母性保護規定「妊産婦の時間外労働、休日労働、深夜業の制限(法第66条第2項及び第3項)」
妊産婦が請求した場合には、時間外労働、休日労働、又は深夜業をさせることはできません。
ただし場合によっては「夜勤をやめたい」という自己申告が必要になる場合もあるため、予め人事などに確認しておきましょう。
3.夜勤の少ない職場に転職する
今すぐにできる現実的な方法だと、転職が挙げられます。事前に病院の口コミサイトなどを閲覧し、夜勤の多さを確認しておけば、夜勤負担を軽減できます。
また、検査技師の専門学校の教師に転職するなど、そもそも夜勤が無い職場に転職するのも選択肢の1つです。
ただし、夜勤がなくなった結果年収が大幅に下がる可能性があるため、どこまでの減収を許容できるかも必ず考えましょう。